
操 作 ミ ス
〇人工採苗に起因する大量斃死について(過去の大量斃死事例の紹介)
※ 「人工採苗」における最優先課題 「人工採苗」の目標は「天然繁殖」に劣らない「健常」な種苗生産
「健全な数多くの採卵母貝」と「健全な卵熟育成」という人工採苗 に懸る「生物生産の基本」を遵守
功利主義に走るあまり生物生産の基本を無視した掛け合わせ個体数の少ない種苗生産は人間の「驕り」 近交弱性
ピース細胞専用貝として、掛け合わせ♂♀個体数が25対25を下回った採卵による、「生残率低下」と「矮小化」を経験
※「採苗生産の3つの事業形態」 「種苗生産」は「養殖結果」と解離してはならない
(実際のユーザーとして40年にわたり真珠生産に使用した結 果と感想)
【自社水揚高の向上が目的】採苗精度(生残率など)が自社業績に直結
「民間の一貫メーカー」(種苗・養殖・加工・販売)は常に採苗に逃げ場の無い結果がフィードバックされる
・安定した事業成立を前提とした「計画生産」に伴う「系統管理」と「継代保存」は必須の基本要件
・事業規模が大きく成る程、事業成果に直結した採苗段階からの連携コントロールが必須
【種苗の生産販売が目的】生産販売数量が自社業績に直結
「民間の種苗販売会社」は受注種苗を販売終了で自社事業が成立・販売先の養殖成果(業者責任)とは解離
・販売する種苗に系統は存在するが、「系統管理」は採卵母貝入手先まかせで、養殖データの連携は無
・購入する養殖業者の自己責任で系統貝種を選定するが、自社漁場特性とのマッチングは期待出来ない
【種苗の生産が目的】事業計画に基づく計画数量確保が優先
「公的機関」は事業計画された配布(放流)数量達成で事業評価が成立・配布先の養殖成果(業者責任)とは解離
・地元養殖業者からの採卵母貝の入手が主で、系統・継代ともに養殖データの連携は無い
〇気候変動に伴う斃死対策(Countermeasures against mortality due to climate change)
夏場の高水温期間の長期化など、同一漁場における「通年漁場」としての成立が困難な時代が到来
「水温変動」に関する対策
・水温上昇に連動する心拍数と呼吸活性の上昇に伴う「体力消耗」と海中溶存酸素量の減少が複合し影響大
・短期間での急激な水温上昇時期の網篭掃除や分殖作業、密植は、体力の無い稚貝の大きな斃死原因に繋がる
・夏場は大きな貝から斃死⇒ 呼吸活性>貧酸素 、高水温になり難い外洋性漁場での大型貝の越夏は生残率高い
・夏場の高水温対策(特に種苗生産)として、下記のアプローチで対策実績を上げています
①「負荷軽減」高水温時に貝の負担となる、網篭洗浄や分殖などの海事作業を回避する
※網篭の防汚で、高水温時の洗浄・篭替などの貝への負荷を回避。貧酸素対策として収容密度を低く設定
②「漁場移動」適性水温漁場への「越夏」移動 生残重視(餌料環境優先からの脱却)高水温時の溶存酸素量低下
※高水温になり易い内湾奥などの浅海閉鎖環境から、急激な水温上昇変化の少ない外洋性 漁場へ事前に移動
③「垂直移動」内湾でも水深が深く鉛直交換のある漁場では、同一漁場で深吊により避難
※鉛直交換の少ない漁場では底部の貧酸素水塊の形成のモニタリング必須
④「魚種変換」ヒオウギ養殖の北上(冬場の水温上昇で越冬が可能=温暖化対応)
※ ホタテ養殖南限の代替へ期待