
品 種 改 良
貝種の「品種改良」と取扱い周辺技術について
「品種改良」への想い
旧職時代(1984)に 当時の水産庁養殖研究所が開催していた移動養殖相談室において、自然界における地域固有系
統母貝の重要性について指導を受け、全国の真珠養殖及び移動実績の無い地域の固定系統を、可能な限り収集、生き
た貝のライブラリーを構築し、系統を保存(継代)、雑種強勢の柱に使用して成果に繋げていました。
真珠生産に25年間携わり、天然母貝(購入)から人工採苗母貝(約4億5千万貝を自社生産)へ移行、初期目的であ
る自給体制を確立、潤沢な生産貝数を背景に、育成初期段階の選抜淘汰が可能となり、挿核使用率や施術貝の生残率
改善を達成し、経営改善に大きく寄与、養殖一貫メーカーとして数少ない成功事例を得た経験が有ります。
安定した事業運営を目的とした「母貝量産技術」の開発、相対評価分析の基礎となる「評価基準」を構築しました。
起業独立後、更なる生産性向上を目指し、新たに「先天的な遺伝要素」(遺伝形質に起因する情報)と「後天的な外因要
素」(異常気象・手入作業ミス・移動減耗)を分離、健全な母貝「系統作出」と「維持保存」の為の「基本情報」とな
る「分析評価」手法を構築しています。
養殖技術を「生産体系」と捉えると、「品種改良」は、「先天的関与要因」への人為関与のほんの一部で、生物生産に
は、「後天的要素」である数多くの技術関与(段階毎に)が大きく影響する事を理解しなければなりません。
基礎研究レベルではなく、実践現場において失敗と実践経験を積み重ね、日々、生産性や品質の向上にチャレンジし
ています。
異常気象や魚病への人為的な対応技術として、ゲノム編集による育種技術が話題になっていますが、自然界は、種と
して絶滅に至らない限り、穏やかですが、「自然淘汰」と言う形で、適応回復する力を有していると考えます。
これまでも長い年月をかけ、新たな負荷に適応して、「種」としての生存を継続する「生物としての対応力」で、絶滅
を回避してきたと思います。
過去に、急激な養殖結果の変化対応を期待して、過剰な選抜育種を行い失敗(全滅)した経験が有ります。功利優先で
生物の摂理を無視した過剰な選抜は、「種」として最優先課題の「生存力」をも失う危険性が有ります。
実際に、多様な生存環境における生物本来の持つ対応力を狭め、失う事の恐ろしさを実業の世界で体験しました。
限定的な育種技術による優先選抜種の自然界への導入が、自然破壊に繋がらない様に、慎重な多岐にわたる実証確認が
必要と思われます。選抜育種は、自然においては自然淘汰の対象ですが、ゲノム編集などは、自然界において存在しない
新たな変化を生み、「種」としての子孫継代へも大きな影響を与える可能性が有ります。
自然界においての生存力の強い系統とはバラツキのある系統で「多様性」が残っていなければなりません。
「功利優先」的なスピード感を求める選抜技法は、自然界への影響を考慮に入れて、陸上養殖など環境コントロール
可能な「限定環境下」において、慎重にチャレンジすべきと考えます。 一度自然界を壊すと元には戻りません。
先人の声に「貝と共に生活し貝の声が聞こえる様になれ!」とあります。
利益を上げなければならない養殖行為とは矛盾した話ですが、「品種改良」は特に「改良技術」優先ではなく、日々の
貝の実態把握をもとに、貝との二人三脚で慎重に進める事が重要と考えています。
自然淘汰(natural selection)各地で自然淘汰(生存)、固定(生き残った)された地域固有系統
・自然界 同種内での生存競争 生存・繁殖に有利な形質 自然選択効果の長期蓄積 変化 新種
自然界における各地固有の天然貝は、種の生存の為に、貝自らが自然界において、環境変化に対応して、生き残って
来た貝種(固有系統=自然界の選抜種)と捉えています。
・生存繁殖 有利は保存 不利は除去 遺伝的変異が選択
各地で自然淘汰(生存)、固定(生き残った)された地域固有の系統
原種(original species) 改良元種、野生型個体
品種分類(infraspecific taxon)人工飼育下で改良(選別交配)形質が固定化した個体集団
・野生種(wild species) 自然淘汰 地域固有の有用形質を継承
天然系 地域固定の有用株を分離選抜 継代栽培 (雑種強勢の交雑の柱)
・選抜種(selected species)人工交配 優良種(期間 生残 数量に優位性)の選抜集団
選抜系 優良種(期間 生残 数量に優位性)を人為的に選抜育種(雑種強勢の交雑の柱)
・交雑種(crossbreed)異種間または異亜種間の交配で生まれた個体集団
雑種系 異なる系統(性質)が人為的な漁場移動などで自然界において交雑 F1品種 一代交配種 一代雑種
※人工飼育下で選別交配がなされていない野生下で変異した集団は「突然変異個体」
改良目的(Purpose of improvement)
・有用形質を特定した新たな系統作出が目的ではなく、使用主力系統の近交弱性問題を解決する為に、別種(生息地
域の異なる地域の固定系統)との交配による「強勢を目的」 雑種強勢の柱として導入
改良功罪(Merits and Demerits of Improvements)
・遺伝的多様性喪失 限定生産 抵抗性 狭小 全滅危険性
・環境破壊 病害発生 薬量増加
※注意:目先の功利優先の安易な遺伝子改良は、簡単には後戻り不可
※飼育環境コントロール精度の高い陸上飼育ではなく、実戦的な洋上育成への導入を目的
品種改良は時間が掛かる 即効性 ⇒ 交配以外の現状業務の見直し改善
業務改善(Business improvement) 環境変化に対応 基本的な業務ハンドリング技術の改善改良
・採苗技術:卵の成熟度を上げる・浮遊幼生の淘汰・飼育密度・餌料培養技術向上
・養殖技術:高水温時の育成技術 防汚技術導入によるメンテナンスフリー 剥離採取や篭掃除 ストレス低減
品種改良の進め方
◎品種改良の目的・方向性の明確化
◎育種に関する知識レベル(基礎知識を含めた)の統一
1.現状貝種の内容把握
a.貝種別の結果分析(浜揚げ結果から養殖場毎に貝種毎の特性を明確にする)
b.貝種別の経過分析(斃死状況と漁場観測を関連付け貝種毎の特性を明確にする)
c.生産効率の検討(各所での貝種毎の成長・歩留まりを含めた必要貝数の算出)
2.各養殖場の推奨貝種の選定作業
3.推奨貝種に基づく今後の育種貝種の方向性を討議
4.目的別育種計画の立案(高品質・対高水温・対温度変化・対赤変化等の目的別育種貝種)
真珠養殖における人工採苗の現状
〇人工採苗技術の一般化による功罪
不確定な選抜基準による安易な交配 客観的な先天的遺伝形質選抜技術が未発達
採卵母貝の重要性を軽視 系統保存に値する価値 目的とする有用形質の再現性の可否
浮遊幼生時の不良淘汰を実施 貝数重視ではなく、優良種苗のみの選抜育成が主目的
種苗専業業者 生産販売が主目的(貝数と大きさ優先) 販売した時点で事業成立 販売後の評価には無関心
真珠生産業者 種苗生産事業 採苗貝種毎に浜揚げ結果を評価 真珠品質と直結 真珠生産事業成立には必須部分
現代真珠産業の背景
「事業形態」
〇免許制度(母貝・真珠)による分業
目的 母貝 販売価格の上昇を優先(大きさ=重さで格差)大きな貝を生産し販売した時点で終了
真珠 優良真珠生産に繋がる「高い生残率」「高い優良真珠の出現率」 貝の大きさばかりではない
弊害 分業により情報連携(母貝種と生産真珠との相関)が断絶(母貝産業と真珠産業の最終目的の解離)
真珠価格変動と母貝価格変動が解離(真珠価格が高騰しても母貝価格へ反映しない)
「市場形態」
※市場のクローバル化に伴い未成熟な中国需要の急増で、国内真珠生産は「品質優先」から「功利優先」へ変化
成熟市場:真珠の価値は、珠の「サイズ」ではなく「品質」で決定
新規市場:品質表示が無い 珠サイズ差は明瞭グレード (品質に関しては鑑定書による証明などが重視傾向)
真珠 大珠サイズの高騰で生産は大珠志向=より大型の母貝の需要増
母貝 急激な中国市場拡大に伴う大型母貝の需要増、早期採卵などチャレンジするが増産困難
生物生産なので小サイズから大サイズまで連続して出現 需要と母貝価格の上昇は大型のみ 生産漁家の減少 高齢化・母貝体質弱体化・大型母貝需要の偏向などにより経営困難 廃業・離職
中国も市場成熟に伴い珠サイズ別価格決定から「巻き」「照り」を重視した品質重視の需要へ移行しつつある
真珠の流通経路の変化 中国市場を背景に仲買を通さず日本国内で直接仕入れ活発 玉石混合の品質で混乱
無核淡水真珠に比べ、有核で高い真円率の日本産厘珠需要が増加傾向にあり、小サイズ母貝の需要回復を期待
「選抜淘汰」
物理的 浮遊幼生の物理的な淘汰(浮遊幼生のフルイによる成長不良貝切捨て)による優良(健全)種苗の選抜
生物的 親貝系統の組み合わせによって子の世代の強健さが変化 「雑種強勢」と「近交弱性」
優良真珠作出に寄与(経営資源として)する有用な種苗貝のみを選抜して継代育種
「選抜育種」
「選抜基準」 (急速・過度な選抜は生物としての生存幅をも狭める)
・ピース専用貝 (真珠の価値向上をピース貝の選抜精度で高める目的)
色目 干渉色(反射色なので光源波長で変化)と実体色(唯一の遺伝形質である黄色色素の強弱)の理解不足
照り 透明度 一層あたりの積層厚の平均化で深部まで透過 再現は後天的要素も大きく関与
巻き 分泌量増加への選抜効果の発現には継代時間が掛かる
※1対1の様な極端な選抜でも成果 ピース専用貝の系統保存ではなく、掛け合せ系統母貝の保存継代が重要
・挿核専用母貝
色目 母貝真珠層色目は形成される真珠の色目への影響は少ない
耐性 高水温耐性・低水温耐性・水温変化耐性(降雨による急激な変化:水温上昇期・水温下降期)
空間 閉殻筋大きさによる挿核空間の大小 遺伝形質 選抜可能
巻き 分泌量増加への選抜効果の発現には短期間で効果
※極端な選抜は危険 同一形質の精度を高める同一種による継代保存は健全な母貝形質の保存継代が重要
〇採苗技術
飼育精度 陸上飼育技術・餌料培養技術 による卵熟技術の確立
受精技術 生殖細胞切出し法・アンモニア媒性技術
〇系統保存
掛け合せ個体の数 1対1 工事中
〇三倍体
アコヤガイでは授精力は無いが生殖細胞は形成される為 現状の技術ではアドバンテージを得られていない
「成長増大」生殖細胞自体は形成される為、未処理の二倍体に比べ、特別大きくなることは無い
挿核作業による異物(卵母細胞)混入による細胞蝟集(シミ)は起きる
従来通り卵抜き(成熟しないので抜き難い)や抑制作業(卵を持たせない操作)は必要
工事中
系統の品種改良より、生産した種苗の人為的淘汰(浮遊幼生の裾切り)の方が、その後の生存率・成長度には影響は大きい
〇有価性を高めた選抜種の養殖には、高度な管理技術が必須
選抜育種は万能ではない ⇒ 有価性の高い貝が揃っているだけ
先天的要因 目的を持って遺伝形質の精度を高める 品種改良 (選抜種・雑種強勢)
⇓
後天的要因 環境変動や人為的操作ミスに耐え得る高度な管理技術精度が必要とされる
高精度系統は、生育環境幅も狭く、想定外の環境変化では全滅の可能性が有る事を理解
養殖管理技術が伴わなければ、常に危険性と隣り合わせ(飼育精度の高い陸上飼育向き)
勘違い 環境変化に強い ⇒ 全滅しない ⇒ 系統精度が低くバラツキが有るだけ
工事中
真珠養殖における「優良真珠」作出を目的とした真珠母貝の「品種改良」について
原種(地域固定種)選抜育種(⇒雑種交配による強勢)雑種強勢 ヘテローシスheterosis 雑種強勢育種法
現状の「品種改良」は「選抜育種法」と呼ばれる人為的な選抜掛け合せによる「雑種強勢」
「天然貝」
・特定の地域環境の下、地域で固定された形質(主に生残)を持った地域固有系統が各地に存在
※養殖目的で、外部から持込み実績のない海域の自生アコヤガイを地域系統として、人工採苗で継代、系統保存
※北限・南限に生息する地域固定系統を収集して、人工採苗で継代、系統保存
「人工貝」
・有用形質(成長に関する優位性など)を実貝の成長度分析により抽出 ⇒ 多大な時間と労力が必要⇒ 人為的に系統作出
・天然貝の中から特異な形質を持った個体を抽出 ⇒ 選抜して系統を固定 ⇒ 有用形質強化を目的に既存系統と交配し作出
〇「雑種強勢」(heterosis)
※人為的選抜による人工採苗による育種系統の垂直継代は系統の弱体化を招き易い
・同一系統の時系列で保存した凍結精子を使用した「戻し交配」での強化
・人為的に作出した系統の「固定」と「保存」には、多大な時間と労力が必要
「四国・三重」地区 漁家経営が主体 真珠免許と母貝免許で明確に分業 結果情報伝達の弊害
採卵母貝は母貝業者任せ 先天的要因として掛け合せ親貝の系統把握と管理は重要
〇目的 母貝養殖業(国内真珠母貝の確保)
真珠養殖業(核入れ後の施術貝の斃死軽減)
外套膜下がり(後退症)や高水温での斃死(異常斃死ではない)に耐性を持たせる取り組み
交雑相手を 国外に求める 中国系統 × 国内系統 ⇒ 中国ハーフ 2000年以降
「長崎・熊本」地区 経営規模が大 ⇒ 一貫メーカーが多い 逃げ場の無い養殖結果がリアルに伝達
採卵母貝は真珠業者がコントロール 養殖結果情報と直結した掛け合せ親貝の系統把握と管理は重要
〇目的 (核入れ後の施術貝の生残確保)
体質強化の為に既に国内固定系統による雑種強勢が積極的に行われていた
交雑相手を 国内に求める 地域系統 × 国内系統 ⇒ 国内ハーフ 1985年以降
(珠の巻きや照りを強化)+温暖化対策 白蝶真珠養殖などで海外系統導入実績
交雑相手を 国外に求める 中東系統 × 国内系統 ⇒ ペルシャ系ハーフ 1995年以降
〇実際に導入した交雑貝種 系統
「ペルシャ系」
「バーレーン」 バーレーン王国 ( Kingdom of Bahrain) 2013 調査訪問
「第1回 Bahrain 天然真珠 資源調査」 一般財団法人 日本国際協力センター (JICE) 2013
課題名ー「Bahrain天然真珠産業再生プロジェクト」 Bahrain Mumtalakat Holding Company B.S.C.
世界遺産指定に伴う資源調査として現地天然真珠漁場を調査 潜水して漁場観察・母貝採取・試験剥身
実態調査 資源枯渇傾向 貝資源量の実態把握と原因究明
◎「高水温」耐性:日本漁場に比べ通年高水温下で生存
◎「餌量変化」耐性:閉殻筋が日本国産(健常時)に比べ全肉重量比率で1.5倍ほど大きい
◎「穿孔生物」耐性:剥身した際に内側真珠層に穿孔穴の治癒痕のある貝が多い特に真珠層が厚い(老成貝で3㎜位)
現地でパールベットと呼ばれる天然真珠漁場は日本国内の磯焼けに似た海況で ウニの食害(ウニの餌不足によりアコヤ貝殻表層の付着珪藻を摂餌)稜柱層ごと齧る為、下地の真珠層が露出、露出部分の真珠層は穿孔性の生物(穿孔カイメン・多毛類)の侵入が容易、生存する為には真珠質の分泌で修復が必須 結果生き残った真珠質分泌量の多い貝による繁殖が繰り返され、現地特有の形質として固定と推察
※海域の異なる漁場で採取した真珠貝を剥身した結果、グリコーゲンの充実した貝は若年貝のみで、特に経年した貝と思われる老成貝にはグリコーゲンの充実は見られなかった 生存を目的として、二次的なグリコーゲン充実・蓄積ではなく即効性にある「閉殻筋容量拡大」で対応か?

























健常な貝

健常な貝

真珠層剥離・穿孔性二枚貝

穿孔カイメン(赤い点)痕
アコヤガイ 天然採苗 チャレンジ 2013.05.14 Bahrain


天然種苗付着試験用の人工杉葉(ブラックリーフ)


防汚台形篭への付着器及び温度ロガー(赤)のセッティング


防汚台形枠への付着器セッティング


パールベッド(アスカール沖の漁場)へ2篭セッティング
「ラアス・アル ハイマ」 アラブ首長国連邦(Ras al-Khaima)2013 調査訪問 アコヤ
課題名ー「Ras Al Khaimah,U.A.Eに於ける真珠養殖実態と養殖技術の調査」RAK PEARLS訪問
日本技術導入による現地真珠養殖会社を見学 天然貝資源は豊富で現地採取 現地メンバーによる大サイズ単核の挿核 大量生産に向け安定した母貝供給体制構築を目的とした人工採苗施設の建設 採苗技術のあるパートナー模索中との事












・真珠養殖に使用する母貝は現地天然母貝を採取しての挿核 大きさで分類するが老成貝と若年貝が混在
・使用する母貝は殻体に対し閉殻筋容積が大きく、真珠養殖に適した人工的な核入れ位置の空間は狭い
・天然母貝使用法としては老成貝に比して閉殻筋容積の小さい「若年貝」を選別し「極小サイズ核」挿核は有効と推察
・挿核施術の精度向上の為には人工採苗による同じ貝齢の貝の生産が最優先と思われる




「アブダビ」 アラブ首長国連邦(Emirate of Abu Dhabi)1992 調査訪問 アコヤ
※過去にアブダビ産の天然貝の育種を経験 特別な選抜・交雑は行わず日本国内で「純粋種」を4代継代したくらいから閉殻筋の小型化が確認された(日本環境に対応?)当時遺伝子解析技術は無く選抜因子の特定困難
「日本国内系」
他海域の天然貝や人工採苗貝の持込みの無い漁場の天然貝を地域固有の「固定系統」とし人工採苗で垂直継代し育成 保存
掛け合せの柱としトップクロスで人工採苗 天候変動や人為的ミスなどの後天的要素を排除した「浜揚げ結果」との相関分析
※継代による弱体化(近交弱性)を排除するため母集団の大きさを優先保存育成する事で系統保存
育種に多大な経費 ⇒ ジーンバンク設立で対応(浜揚げ結果分析による優良交配種の評価 後天的因子の排除手法の構築)優良交配種の遺伝子を採卵母貝の精子冷凍で時系列種ごとに保存 優良結果は戻し交配(ライブラリー化し遡って交配可能)
近年は遺伝形質分析による有用遺伝子を抽出しマーキング 数値情報として可視化
工事中
〇選抜育種(selective breeding)※当時(20年位前)
工事中
S63 養殖移動相談室 国立真珠研究所研究報告
https://jp-pearl.com/filecategory/kokuritsu/
・品種評価基準
先天的要因(遺伝形質のみの評価・後天的要因の排除)
後天的要因(環境・人為的操作)
・品種管理技術
優良形質の出現率
・選抜育種法
ランダムに起こる偏移を待ち、探す
ランダムではなく、貝種別に存在する特性を選抜する
・ゲノム編集育種法 ※当時(20年位前)
未だ解析手法で実証を伴わない フィールドでの発現は一因性ではない
選抜効果の「有価性」の実証証明には年月を必要とする
・当時の論点 ※当時(20年位前)
※狙った変異を起こす 狙った変異とは何か?
・貝種別に存在する特性からゲノム解析を行い特性のゲノム情報を入手
・母貝系統管理(純粋種の系統保全)(ジーンバンク=-20℃ではゲノム解析には適さない)
・実在する「有用貝種」ライブラリーを分析し、有用遺伝子を特定、抽出しライブラリーを構築
・品種改良
※ターゲットとなる有用形質を有した固有系統の発見が優先
地域で固定された固有形質を持った系統を探す事から始まる
地域純粋種(交雑の危険性排除=他所からの移動持込み)
地域純粋種の「固定」純粋種の継代保存(精子凍結・垂直継代採苗)
〇雑種強勢育種法(heterosis breeding)
※「同一系統」や「近親種間」の連続交配(垂直継代)⇒連続 ⇒ 「近交弱性」(生育劣化)が表面化
「選抜育種」
真珠養殖におけるターゲット(有用形質)とは何か
天然貝(無作為)を用いた真珠生産⇒不安定(大量生産には不向き)安定した産業になり難い(大型資本投下のリスク大)
気候変動によって種苗「量」確保が困難
「人工採苗」
実際の「種」別アコヤガイを用いた「生産結果」を分析
・高水温耐性(近年の海水温上昇に伴う斃死対策)
・優良真珠生産 高い真珠質分泌力 ⇒ 「巻き」
・黄色色素(唯一の遺伝形質)のコントロール 干渉色への関与 ⇒ 「色目」
品種改良のスピードアップ
開発済み 〇人工採苗技術(卵熟・排卵誘発)の進歩による「周年複数回採卵」が可能
従来は採卵可能な二年貝で年に一度の卵熟期を待ち人工交配
最新技術 〇ゲノム編集(欠失型)(genome editing truncated form)